一番最初にお会いした時は、身近にある鉛筆と紙だけで表現されていました。
緻密な筆致とその奥に潜む世界の深さに一瞬で心を奪われ、
地中深くの原石に遭遇したような気持になりました。
これから、どんなふうに輝くのでしょう。

上2点は、一度制作された絵画をプリントアウトして、
ご自身で加工を施されています。
身近にあるものを使い試行錯誤され、
世界が浮き立つテクスチャーを創造されています。

　「kaisou」

ヒカリのアトリエを利用してくださっている方々は、
みなそれぞれに困難な事情や生き辛さを抱えられており、
それでも日々なんとか生きていこうと、
自分と向き合いながらリアルに生活をされています。
否定され続けた自分の特徴や、
認めてもらえなかった決断、
声にならなかった思い、、、
そのような蓄積があるからこそ生まれてくる表現もあります。
誰にとっても普遍的な感情なのかもしれません。
その表現に、心を揺さぶられて止みません。